VLPの給水配管の劣化具合を知りたいのですが、非破壊調査は可能でしょうか?
X線撮影による調査を行いました。
撮影の結果、1箇所でエルボ内面に錆瘤が形成している状況が確認できました。
事例詳細
状況
VLP(硬質塩化ビニルライニング鋼管)配管が使用されている給水配管の非破壊調査をしてほしいとのご依頼がありました。
作業内容
X線撮影による調査を提案し、実施しました。
撮影の結果、1箇所でエルボ内面に錆瘤が形成している状況が確認できました。
解決のポイント
今回の現場では、給水管にはVLP(硬質塩化ビニルライニング鋼管)が使用されていました。
VLP(硬質塩化ビニルライニング鋼管)とは?
鋼管内面に硬質ポリ塩化ビニルを接着して表面処理(ライニング)した配管です。
直管部は内面処理をしているので腐食しないようになっていますが、管端部は表面処理されていないので水と接する箇所が腐食して錆瘤を作ることがあります。腐食が進むと、赤水や漏水等を生じて大きなトラブルとなる恐れがあります。
今回はお客様が非破壊での調査を希望されていましたが、VLP配管では超音波肉厚測定(非破壊調査の一般的な方法の一つ)をしても腐食状況は分かりません。
そこでX線撮影で配管内部の状況を確認することを提案しました。
X線撮影では、管内に水が入ったまま、配管を切ったりすること無く調査ができるので、断水でお客様にご迷惑をおかけすることはありません。
※X線撮影の際、放射線の暴露があってはならないので、周囲に人が入らないようバリケードを設置するなど対策をして作業しています。
≪X線調査の結果≫
1箇所でエルボ内面に錆瘤が形成している状況が確認できました。